
第476回 ペレット兼用薪ストーブってこんな感じ
うちのストーブは、木質ペレットと薪の兼用ストーブ。
珍しいでしょ。
BLOGタイトルの通り、自分の仕事は転勤で全国どこにでも動く可能性があります。
ただいま、札幌に住んで4年目に突入してますが、こんなに長く一つの街に住んだのは珍しい。
札幌の前は東京、その前は同じ北海道内ですが室蘭市。
その前となると遥か南方の南半球・・・・・。
何の話かというと、そのうちに家族とストーブを札幌に残してどこかに単身赴任しなければならない可能性が高いということです。
で、そうなると妻一人で薪もらい(流木の無料配布なんかで)とか薪割りは、多分出来ないだろうな・・・・と。
そういう訳で、購入してそのまま使え、扱いやすい木質ペレットも燃料にできるストーブを選択したということです。
↓選んだのは ホンマ製作所のDR-600

このストーブを選んだときの条件は
・薪と木質ペレットの両方を燃料として使えること
・電気を使わないこと
・外気導入ができること
しかし、当時も今も、この条件を満たすストーブはほとんどありません。
色々と考えた結果、その理由として挙げられるのは
木質ペレットと薪では、燃料として違いすぎて、それぞれの能力を引き出すためにはかなり異なった設計が必要である、ということです。
木質ペレットは実は、けっこう燃えづらいらしく、給気が難しいようです。
また、薪と違って、一つ一つのペレットのサイズが小さいので、薪を投入すること前提のストーブの炉内にペレットをばらまいてうまく燃焼させるのも難しいでしょう。
上記の2点を解決する方法として、ホンマのペレット兼用薪ストーブは、ペレットを燃やすときはペレット用の燃焼筒を炉内にセットしてその中でペレットを燃焼させるという手法を採用しています。
↓ペレット燃焼筒

外から導入した燃焼用の空気は、ストーブの底部の直径15cm程度の大穴から供給されます。
↓銀色の物体が、外気導入用のパイプ。ストーブ底部につながっている。

効率的な薪の燃焼を追求している最近の薪ストーブは、まずは薪を燃やすために空気を供給したあと、燃焼しきれていないガス分をさらに燃焼させる、二次燃焼用にも空気を別の吹き出し口から供給するようなシステムを採用しています。
しかし、ペレットと兼用ではそのようなシステムは採用が難しいのだと思われます。
ホンマのストーブでは、ペレット燃焼筒は、炉底に開いた空気供給孔の真上にスッポリと設置します。
つまり、入ってきた空気は全量、ペレットの燃焼筒の中に流れ込んでいく設計です。
そしてまた、この空気が結構な勢いで、ごーごーと音を立てて流れ込んでくるんですよね。
このシステムで木質ペレットをしっかりと燃焼させているわけです。
ちなみに、外気導入の空気量の調整は、スライドゲートというかシャッターというか、外気が炉内に入る直前に設けられた金属板で通り道を遮断するよう方式で行います。
↓この黒い丸ポチがついた棒を押し引きすることで空気量を調整。

なお、このストーブには室内の空気を吸い込む口もついています。
一番下についている引き出し状の灰取り口を引いて開くと、そこから室内の空気が炉内に供給されます。
もう一箇所は、扉のガラス面の上下についている金色のポッチ。
スライドさせるとガラスと扉体のすき間から室内の空気を炉内に取り込むようです。
これは、ガラス面に不完全燃焼の煤等が着いて曇るのを防止する役目もあるらしい。
これらは、充分な上昇気流が発生していない段階で開くと、煙が室内に逆流してきます。
ということで、多分、ペレットと兼用にすることで2次燃焼装置を持てないこのストーブですが、使い心地はといいますと・・・・・
空気が、底部の孔からごーごーと入ってくるので、火付きが非常によい。
新聞紙3~4枚丸めておいて、その上に焚き付けを井桁に4~6本ほどおき、少し細めの薪を1~2本。
それであとは普通サイズの薪を置いて問題なく、スムーズに燃えてくれます。
火付けに苦労したことはほとんどありません。
2次燃焼装置が付いていないからと言って、黒煙を吐いて困るとかいうことは全くありません。
燃焼効率が悪くて、薪を喰うんじゃないか・・・ということについては、そんな気もしますが、比較対照が無いので具体的にはよく判りません。
絶対値としては、フルで一冬焚くと、多分5~6立米くらいの薪が要りそうです。
床面積(約150平米)と札幌という立地からすると、それ程でもないようにも思えますが。
外気導入は、あって本当によかった。
これが無かったら、高気密住宅の我が家ではストーブを焚けなかったかもしれません。
↓巡航状態で約250度。

能力的には、充分すぎます。
上にも書いた通り、床面積150平米の、ほとんど仕切のないワンルームに近い家の一階(周囲は吹き抜け)に設置してあるのですが、本気で焚くと暑すぎ。
最初のひと焚きの後は、ほとんどいつもギリギリのセーブ状態で焚いてます。
ということで、自分としてはあまり不満はない状態です。
とはいえ、薪専用の各種システムを搭載した先進的薪ストーブを使ったことがないので、もしかすると低いレベルで安住しているだけかも・・・。
さて、これまで書いてきたように、燃焼用の空気が、主に底部の孔一箇所から集中的に、しかも、かなり勢いのある流れで供給されるのがホンマのペレット兼用ストーブが他の薪専用ストーブとの大きな違いだと思いますが、
このことに関連して、このストーブはクセがあります。
空気の供給が集中するので、その周辺と、その他の場所で薪の燃え方が大きく違うということです。
ギリギリに空気を絞って燃やしているときなどは、空気孔周辺の部分は薪が燃えて、フチの部分の薪が燃え残っていることがあります。
そういうときは、空気孔の上(薪が転げないように、網を置いている)に燃え残りの薪を置くと、勢いよく燃え出します。
以上、自分の覚え書きと、どなたかの参考のために。
最後に。
このDRシリーズ、とうとう受注生産になってしまいました。
売れてないんでしょうかね。
当時は18万円くらいだったのが、今では約25万円に値上げ。
→くわしくはコチラ ホンマ製作所のペレットストーブ
リーズナブルな値段の薪ストーブを生産販売してきたホンマ製作所だが、とうとう薪ストーブ戦線に本格参入する気になったのか?
いつのまにか新たな薪ストーブをリリースしていた。
ホンマらしくない(?)あか抜けたデザイン・・・少し惜しい?
↓北欧系デザイン狙い?

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うちのストーブは、木質ペレットと薪の兼用ストーブ。
珍しいでしょ。
BLOGタイトルの通り、自分の仕事は転勤で全国どこにでも動く可能性があります。
ただいま、札幌に住んで4年目に突入してますが、こんなに長く一つの街に住んだのは珍しい。
札幌の前は東京、その前は同じ北海道内ですが室蘭市。
その前となると遥か南方の南半球・・・・・。
何の話かというと、そのうちに家族とストーブを札幌に残してどこかに単身赴任しなければならない可能性が高いということです。
で、そうなると妻一人で薪もらい(流木の無料配布なんかで)とか薪割りは、多分出来ないだろうな・・・・と。
そういう訳で、購入してそのまま使え、扱いやすい木質ペレットも燃料にできるストーブを選択したということです。
↓選んだのは ホンマ製作所のDR-600

このストーブを選んだときの条件は
・薪と木質ペレットの両方を燃料として使えること
・電気を使わないこと
・外気導入ができること
しかし、当時も今も、この条件を満たすストーブはほとんどありません。
色々と考えた結果、その理由として挙げられるのは
木質ペレットと薪では、燃料として違いすぎて、それぞれの能力を引き出すためにはかなり異なった設計が必要である、ということです。
木質ペレットは実は、けっこう燃えづらいらしく、給気が難しいようです。
また、薪と違って、一つ一つのペレットのサイズが小さいので、薪を投入すること前提のストーブの炉内にペレットをばらまいてうまく燃焼させるのも難しいでしょう。
上記の2点を解決する方法として、ホンマのペレット兼用薪ストーブは、ペレットを燃やすときはペレット用の燃焼筒を炉内にセットしてその中でペレットを燃焼させるという手法を採用しています。
↓ペレット燃焼筒

外から導入した燃焼用の空気は、ストーブの底部の直径15cm程度の大穴から供給されます。
↓銀色の物体が、外気導入用のパイプ。ストーブ底部につながっている。

効率的な薪の燃焼を追求している最近の薪ストーブは、まずは薪を燃やすために空気を供給したあと、燃焼しきれていないガス分をさらに燃焼させる、二次燃焼用にも空気を別の吹き出し口から供給するようなシステムを採用しています。
しかし、ペレットと兼用ではそのようなシステムは採用が難しいのだと思われます。
ホンマのストーブでは、ペレット燃焼筒は、炉底に開いた空気供給孔の真上にスッポリと設置します。
つまり、入ってきた空気は全量、ペレットの燃焼筒の中に流れ込んでいく設計です。
そしてまた、この空気が結構な勢いで、ごーごーと音を立てて流れ込んでくるんですよね。
このシステムで木質ペレットをしっかりと燃焼させているわけです。
ちなみに、外気導入の空気量の調整は、スライドゲートというかシャッターというか、外気が炉内に入る直前に設けられた金属板で通り道を遮断するよう方式で行います。
↓この黒い丸ポチがついた棒を押し引きすることで空気量を調整。

なお、このストーブには室内の空気を吸い込む口もついています。
一番下についている引き出し状の灰取り口を引いて開くと、そこから室内の空気が炉内に供給されます。
もう一箇所は、扉のガラス面の上下についている金色のポッチ。
スライドさせるとガラスと扉体のすき間から室内の空気を炉内に取り込むようです。
これは、ガラス面に不完全燃焼の煤等が着いて曇るのを防止する役目もあるらしい。
これらは、充分な上昇気流が発生していない段階で開くと、煙が室内に逆流してきます。
ということで、多分、ペレットと兼用にすることで2次燃焼装置を持てないこのストーブですが、使い心地はといいますと・・・・・
空気が、底部の孔からごーごーと入ってくるので、火付きが非常によい。
新聞紙3~4枚丸めておいて、その上に焚き付けを井桁に4~6本ほどおき、少し細めの薪を1~2本。
それであとは普通サイズの薪を置いて問題なく、スムーズに燃えてくれます。
火付けに苦労したことはほとんどありません。
2次燃焼装置が付いていないからと言って、黒煙を吐いて困るとかいうことは全くありません。
燃焼効率が悪くて、薪を喰うんじゃないか・・・ということについては、そんな気もしますが、比較対照が無いので具体的にはよく判りません。
絶対値としては、フルで一冬焚くと、多分5~6立米くらいの薪が要りそうです。
床面積(約150平米)と札幌という立地からすると、それ程でもないようにも思えますが。
外気導入は、あって本当によかった。
これが無かったら、高気密住宅の我が家ではストーブを焚けなかったかもしれません。
↓巡航状態で約250度。

能力的には、充分すぎます。
上にも書いた通り、床面積150平米の、ほとんど仕切のないワンルームに近い家の一階(周囲は吹き抜け)に設置してあるのですが、本気で焚くと暑すぎ。
最初のひと焚きの後は、ほとんどいつもギリギリのセーブ状態で焚いてます。
ということで、自分としてはあまり不満はない状態です。
とはいえ、薪専用の各種システムを搭載した先進的薪ストーブを使ったことがないので、もしかすると低いレベルで安住しているだけかも・・・。
さて、これまで書いてきたように、燃焼用の空気が、主に底部の孔一箇所から集中的に、しかも、かなり勢いのある流れで供給されるのがホンマのペレット兼用ストーブが他の薪専用ストーブとの大きな違いだと思いますが、
このことに関連して、このストーブはクセがあります。
空気の供給が集中するので、その周辺と、その他の場所で薪の燃え方が大きく違うということです。
ギリギリに空気を絞って燃やしているときなどは、空気孔周辺の部分は薪が燃えて、フチの部分の薪が燃え残っていることがあります。
そういうときは、空気孔の上(薪が転げないように、網を置いている)に燃え残りの薪を置くと、勢いよく燃え出します。
以上、自分の覚え書きと、どなたかの参考のために。
最後に。
このDRシリーズ、とうとう受注生産になってしまいました。
売れてないんでしょうかね。
当時は18万円くらいだったのが、今では約25万円に値上げ。
→くわしくはコチラ ホンマ製作所のペレットストーブ
リーズナブルな値段の薪ストーブを生産販売してきたホンマ製作所だが、とうとう薪ストーブ戦線に本格参入する気になったのか?
いつのまにか新たな薪ストーブをリリースしていた。
ホンマらしくない(?)あか抜けたデザイン・・・少し惜しい?
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